〜水産養殖で威力を発揮するフルボ酸〜
(観賞魚で評価高いフルボ酸の本物はどれか)
「観賞魚、観賞エビ」などの飼育を楽しむ人が増えていると聞きます。
大きな池で飼育する錦鯉から金魚、室内の水槽で飼う熱帯魚や淡水魚、はたまた体長2cmほどの可愛い観賞エビまで、愛好家には奥行きの深い趣味の世界でしょう。
こんな観賞魚愛好家の間で「フルボ酸」が、飼育管理のノウハウ商品として評価されていると聞きました。
ことに観賞エビで紅い発色をするレッドビーシュリンプ、チェリーシュリンプや白黒のブルーブラックシャドーなど、非常に高価な観賞エビの世界では、水槽の水管理からエビの活力増強、色彩の発色向上、繁殖力などにフルボ酸溶液は能力を発揮するそうです。
フルボ酸とはフミン酸物質の中に含まれている、有機酸の一つであることは何回も述べましたが、水に溶けないフミン酸に比して、水に溶け出す性質があり、また水の中に漂う栄養素などを挟み込むキレート状態を作り、水中にある動植物の栄養補給と活性化と、水質浄化に役立つ優れものです。
このマガジンの(2)で取り上げた、気仙沼の牡蠣養殖の過去の成功実績の中、山野に積もった落葉樹の腐蝕酸に含まれる、自然のフルボ酸鉄の重要な役割を述べ、それがため河川に注ぐ水源の山々に植林を推進その成果の報告をしました。
もちろん、水産動物だけでなく、植物の成長から畜産動物、はたまた人間の健康増進にまで幅広い効力が世界中で認められてます。
ことに水溶性物質ですから、水と一緒に使用されるとその効果は一段と光ります。
そのフルボ酸含有水の効力が一番顕著に現れるのが、海水、淡水問わず魚介類の養殖と甲殻類のエビ、カニの養殖です。
日本でもこのフルボ酸の特徴を理解し、発育向上と美味しい養殖魚生産、高品質魚肉生産に取り組んで、フルボ酸使用の新しいブランド商品を作り、本格的稼動に入ろうとした水産企業の養殖場が、東北の三陸沖海岸にありました。
その成功を願ってわが社の社員も、絶えず協力を惜しまずわが社商品を供給していましたが、3月11日に起きた東日本大震災の津波で、跡形もなく崩壊し、残念な思いをしております。
これは余談になりましたが、いずれにしろ魚養殖、エビ養殖の病気対策と発育向上にはすこぶる高い能力を発揮します。
このフルボ酸はフミン酸物質の中に、低分子有機酸として包括されています。
私どもが扱っているフルボ酸は、カナダのロッキー山脈近くで採掘されたもので、何千万年以前の地球上の大木などが地殻変動で埋没され、有機質の炭素物体に変化した天然物で、フルボ酸、ウーミック酸、フミン酸の三種類の有機酸が含まれ、そのほかポリフェノール,ハイドロキノン、アミノ酸、糖類、その他の機能性物質が存在します。
ところで一般にフミン酸と称している商品は、亜炭、泥炭などにわずかに含まれているフミン酸を化学薬剤で抽出した物が多く、100%天然物は数が限られています。
ましてフルボ酸は化学的抽出では分解し、ほとんど残留しませんし、また観賞エビなど脆弱な水生動物には、化学製剤が包含されてますので危険です。
またフミン酸の効能の多くは、フルボ酸によるところが多く、フルボ酸が入っていないフミン酸は魂のない仏と同じで、その効果は陳腐です。
さらに純粋のフルボ酸は水抽出の液体で、中国語で「黄酸」と呼ぶように黄色い液体でなければなりません。
ただし中には抽出の方法により、炭素分が混入し若干灰色の液体もあります。
わが社のフミン物質は、トータルで75%のフミン酸が含まれそのうちの20〜40%がフルボ酸とウーミック酸で、抽出法も特殊な方法を使い、長時間(最長1ヶ月)かけてゆっくりとフルボ酸を抽出、また若干水に溶解するウーミック酸も混在しています。
フルボ酸はそもそも電解質イオン物質で、水中のイオンバランスと水素イオン係数(ph)を養殖魚の適正な状態に調整する能力があり。
病原菌やウイルスの増殖もコントロールするようで、ことに養殖エビのように病気に対する抵抗力が弱い生物の、育成率を飛躍的に向上します。
またアンモニアの基質を分解する能力、毒性化学物質などの解毒作用、ニトロソモナスを亜硝酸から硝酸塩に変えるなど、養殖魚、養殖エビの育成に適する水質を作り、養殖池の底にたまる食べ残しの飼料かす、死骸などから発する窒素酸化物の分解も促進し、水質浄化を促進することにより、経営に寄与します。
ことに稚エビや稚魚の養育と孵化率の向上に、このフルボ酸を使用すると安定的に成績が上がるでしょう。
また魚種によっては稚魚に配合飼料で対応できない生餌の生産(ワムシなど)に、フルボ酸は威力を発揮することが約束されます。
ただし、よく理解いただくことは、フルボ酸、フミン酸と称する物質は世界中かなりの開発商品が氾濫しています。
文字どうりピンからキリまでです。
このように大自然からの発掘物は、地域条件の地殻、温度、植物群、造成期間などで、どうしても性質と効能に大きな開きができます。
また内蔵するフミン酸、フルボ酸などの含有率もばらばら、天然物から人造物まで、すべてフルボ酸、フミン酸と同じ言葉です。
当然、価格もまちまちで、フミン酸をフルボ酸と称するもの、なかには粉末のフルボ酸、希釈率も100倍から500倍など商品によりまちまちです。
養殖漁業者も、趣味の観賞魚愛好家も、フルボ酸商品の選択には、フルボ酸が本来持ている本質を見分け、天然モノか人造モノか、フルボ酸抽出方法はどうしたのか、充分研究して購買することを進めます。
その一つの目安は、農業や畜産業での実績を聞かれるのが近道です、農業生産者や畜産業者は本物で価格が妥当のものしか使いませんし、また使用してからの成績が向上し、利益が確保できるから、継続して使用していることになります。
私どもの製品は、日本だけでなく韓国、台湾、インド、タイ、中国など、価格的に厳しい市場で注目されている要因は、使って利益が出るからです。
よいものだけが、市場で歓迎されるものだけが、マーケットで残るのが商品の本質です。