〜イオン交換態方式で汚染物減少が可能か?〜
(海外で発表されている電解質フミン物質の能力)
放射能汚染の牛肉が、大きな問題を投げかけました。
残念なことに、このような事故が起るのではないか、いや必ず起るだろうと、予測していたとおりになってしまいました。
3月15日、福島原発が、メルトダウンを起こし、さらに水蒸気爆発をした直後から、放射能汚染物質がかなりの範囲に撒き散らかされているだろうと予測している人はかなりいました。
当初、政府は「直ちに健康に影響を及ぼすものではない」とか「30キロ以上隔離している人には影響は少ない」東電は「メルトダウンは想定していません」「格納容器屋内にたまった水素が爆発したもので」とか、原子力安全委員会は「チェルノブイリの10分の1レベル」とかの発表をしていました。
これらの発表は、時間経過とともに信憑性が疑われ、ことに水素爆発で放出された放射性セシウムとホウ素の量は、チェルノブイリの55万ベクレルをはるかに超えた326万ベクレル(京大原子力実験所発表、飯館村土壌)だったり、同じよう放射性ヨウ素量は2000万ベクレルと、国際原子力機関(IAEA)の発表があったりしで、驚くべき汚染度とその危険性を知れば知るほど、政府や東電の公式発表のでたらめさが分かってきました。
こんなその場しのぎの対応策で、ごまかそうとした放射能汚染の付けが、ついに牛肉に来てしまったということになります。
私は畜産や農水産業に関係する仕事に従事していますので、この放射能が牧草地や飼料用とうもろこし、雑草を汚染したり、田畑に放置されている刈り取ったロール梱包状態の牧草や稲藁に、放射性セシウムが落下して、汚染させる危険性を、以前から関係者とは話しあっていました。
もちろん露地栽培の農作物も、同じ状態で汚染するのは明らかなので、野菜や牧草などの汚染防止対策について、当社のフミン酸、フルボ酸が役立つのではないかと社内では検討もしました。
ただし政府の報道を疑いながらも、信用したいと思っていたので、汚染範囲内も福島県の海岸線から80キロ以内、または隣接の宮城、茨城、栃木の一部地域ぐらいにしか考えていませんでした。
ところが今回の稲藁汚染の範囲を見ますと、福島はもとより宮城、岩手など原発所在地から、300キロ、400キロ離れた農家より出荷されたものまで、強度汚染の実態が証明されました。
もっともそれ以前に、静岡とか神奈川のお茶から、群馬や千葉の野菜で基準を超えたセシウムが検出、販売停止になった被害がありましたので、宮城、岩手の稲藁汚染はやっぱりと言う気持ちです。
これは水素爆発の大きさと、放射能拡散の影響が、政府、東電発表よりもっと深刻で広範囲であったことの証明ですが、今となっては取り返しのつかない事故で人災です。
宮城や岩手の農家は、政府発表を信じ、まさかここまで放射能汚染物質が飛んで来るとは思いもしなかったでしょう。
ところが出荷した稲藁が、強度に汚染されていると言われて、驚愕したでしょう。
それと言うのも政府や農水省からの危険区域の通達が正式になかったからです。
「福島県の肉牛は全て出荷停止」「汚染牛肉は全て買い上げ、焼却処分する」などと農林大臣が消費者に安心と、生産農家に経済負担をかけないコメントを出しても、汚染稲藁を食べた牛は東北から関東、東海から中部まで判っただけでも複数県にまたがりますし、その実態を完全に把握するのは難しい。
また汚染飼料の検査対象になっているのか否かしりませんが、乾燥稲藁以外に、生の牧草と雑草、飼料用もろこし、乾燥牧草があります。
さらに藁や乾燥牧草、濃厚飼料などを混合、簡単発酵させたTMR飼料なども、広範囲に販売流通している商品ですし、これら全て放射性セシウム検査はやるのでしょうか。
さらに肉牛が問題になっていますが、同じ稲藁や牧草を食べている乳牛はどうなのでしょうか、生産された牛乳は問題ないのでしょうか。
また稲藁は食べませんが、籾殻、稲藁など敷料とするブロイラー養鶏はどうなのでしょうか。
消費者の中には、鶏肉、豚肉、卵まで放射能汚染の可能性を心配する向きがあります。
畜産生産物への疑問は、チェルノブイリ事故後、被曝した乳牛のミルクを飲んだ子供たち何人かが、その後がん発生で死んでいる事実もありますので、その安全性を無駄かも分かりませんが証明したいものです。
このように、牛肉も牛乳も田畑で採れる農作物も、また魚介類など水産物も放射能汚染の心配が皆無ではありません。
政府見解は大量に食べなければ、健康には問題がないといいますが、消費者が政府や原子力の専門家の言うことを信用しなくなっていますので、残念ながら消費者のは牛肉離れは必然です。
さらにエスカレートしますと、日本産の農作物、畜産物全てが汚染されているのではと、神経質になります。
困ったものです。
しかし現在、まぎれもない日本は原発による核の被曝国です、66年前ヒロシマ、ナガサキへの原子爆弾投下による、世界で唯一の被爆国の苦い体験をしている国が、再度同じ被曝恐怖を国民に与えた責任は大きいと思います。
といって、評論しているだけでは解決になりません。
何とかしてあらゆる方法を模索し、対応策を考えなければいけません。
ことに大地と土壌、海洋、海浜を基に生活をしている生産者は、どんな些細な解決方法でも、藁をもつかむ気持ちで待っています、もし可能性のある情報なら、どんどん提供することが、親切でしょう。
「フミン酸やフルボ酸が、放射能汚染を分解するのでは?」
私どもの代理店から問い合わせがありました。
その代理店はインターネットで検索して、放射能汚染にフミン酸、フルボ酸が最も有効だとの情報がかなり載っていると報告します。
わたしもアメリカのサイトの検索で、この手の情報が満載していることをよく承知しています。
しかしながら会社としてそれを発表するには躊躇してます、私たち自身で検証しなくてはいけないと思うからです。
しかし、この放射能汚染は何処でもできるものでなく、今なら福島の汚染地しかありません。
現在、協力者を探していますので、まもなく実験ができると期待しています。
それはさておいて、世界のフミン物質の研究者の論文を引用しますと、フミン物質が有機的電解質のイオン物質と、物体をキレーションする作用が強い特徴が、放射能物質を錯体と吸着で、半減期を減少することに役立つとの推論がかなり目立ちます。
ご承知のよう放射性セシウム137は、陽イオンのカリウムやナトリウムと同じアルカリ金属類で、水に溶けやすく土壌に降下すると、土壌の負の電荷と結びやすく、結果土壌の中に長くとどまる性質があります。
この陽イオン物質を減少させる方法として、他の陽イオンと置き換えるイオン交換態方法があります。
たとえば土壌の放射性セシウムは、土壌との親和性でなかなか抜けきりません、そこで同じ強烈な陽イオン物質のフミン物質を撒きますと、土壌のマイナスイオンがフミンに置き換わり、セシウムの土壌定着率がそれだけ減少します。
またフミン物質は土壌の重金属や残留農薬などの物質を、錯体機能で吸収と分解吸着が行われ無毒にする実績があります、それと同じ作用が通用すれば、放射性セシウムの半減期の短縮も考えられます。
フミン物質での試験は少ないのですが、同じ陽イオン態のカリウム肥料を多数投与した土壌のセシウム量は、完全に低下する報告はかなりあります。
また世界の学者が言う、フミン物質のまだ研究が行き届かない、未知な機能性が働いて、思わぬ効果が出るかもしれません。
ただしこれは期待値です。
いずれにしろ一挙にゼロにすることは不可能としても、何パーセントかづつでも低下することにより、その土壌で育った農作物や牧草の放射能汚染のベクレルが少なくなれば、出荷制限の規定汚染数値を下回る可能性も出ます。
また農水省が定めた基準値を下回までの期間が早まることは確かでしょう。
また、フミン物質の土壌撒布と、水溶性フルボ酸希釈液の葉面撒布効果により、葉の表面にフルボ酸皮膜を作りますと、毎日降り注ぐ新たな汚染セシウムを、葉面から作物に取り込むことを防御する可能性もあります。
このような作業を継続すれば、もしかして農作物にはセシウム汚染がなくなるかもしれません。
肉牛や乳牛が知らずに放射能汚染飼料を食べたとしても、粉末フミン酸や水溶性フルボ酸を食べたり飲んだりしていれば、もしかして肉への汚染数値が違っていたかもしれません。
アメリカのヤフーやグーグル検索では、フルボ酸水溶液の人間に対しての放射能被曝の除去効果と、フリーラジカル消去力が高いことを述べているサイトが、沢山掲載されることを参考に知れば、あながち無意味ではないと考えられます。
同じことは畜産動物全てに言えることで、鳥や豚肉への汚染が心配なくなります。
そのうえ生産性が向上し、生産物の品質向上、畜産公害も防御できる、これらフミン物質は安価でいろいろな期待が最ももてる電解質有機酸です。
農業、畜産業、水産業の関係者の一人として、セシウム汚染牛肉の話題がなくなり、消費者が日本産の農、畜産、水産物を、安心して食べられる日が近いことを祈るのみです。