麻雀の面白さは脳細胞の活性

~流行り出した「掛けない」「飲まない」「吸わない」健康麻雀~
(老女性たちを病みつきにした麻雀の魅力)

麻雀(マージャン)が静かなブームになっているようです。

それもシニア世代に人気があると聞きます。

2020年からのコロナ騒動が治まり、ようやくに人々が集まり、
団欒を楽しむことができるようになったことも幸いしています。

ところで最近の麻雀ゲームは「健康麻雀」と命名した健全なゲームです。

その理由は「お金をかけない、お酒を飲まない、タバコを吸わない」の
三ない麻雀で、その昔の紫煙にむせ、酒に酔った罵声が聞こえ、
札束が飛び交った不健康なイメージを一掃した、誰でもが楽しめる
麻雀荘や会場にしたことです。

このような健康な雰囲気ですから、老人でも女性でも安心して麻雀の
会合に参加できます。

この安心だけでなく、なぜシニアに人気があるのでしょうか? 

その理由の原点は、麻雀の複雑なゲーム内容が脳細胞の刺激となり、
ボケ防止に果ては認知症予防にもなるのではないかとの期待もあるからです。

さらに大切なことは、考える能力とカンやツキまた流れなどによって
勝ち負けの運気がはっきりし、自分の意思と思考が影響するゲームの
良さがあるからです。

さらに指先を使いゲームを進める運動も脳活性に良く、頭を使い
自分の意志で行ったその結果で、勝つ喜びが心底から味わえる楽しさが
このゲームの魅力です。

しかしその反対に負けることでの反省も人格の陶冶になります。

勝って良し、負けても反省しなぜ負けたかの勉強にもなります。

麻雀を知る人は、このゲームの複雑さと次々と積もる牌により様々に
変化する内容と闘いながら、役作りをして上がる(ロン)楽しみを
よく理解しています。

しかし麻雀を知らない人には、いろいろ派手な模様の牌が沢山ある
ゲームで難しそう、何も分からなので私には無理と諦めますがが、
この際このメルマガで、少し興味を持っていただき、挑戦してみることを
勧めます。

人生がまた楽しくなりますよ。

さて、この中国発祥の麻雀ゲームに私が初めて接したのは、今から76年前の
昭和24年(1949)で16歳の高校生でした。

親しく出入りしている家族がこのゲーム好きで、その仲間に入れさせられ、
若い頭脳であったためか早く覚え上達しました。

その後、大学時代は悪友とかなりの数をこなし、40歳台のサラリーマン
時代は付き合い麻雀で、やる機会が最も多かったと思います。

50歳過ぎに独立して事業を始めてからは機会が少なくなり、年に2-3回で
ご無沙汰でした。

ところが地域の交流場所の「ぽかぽかプラザ」での「Bプラン健康
トレーニング」のプログラムとして脳トレ目的で麻雀が取入れられ、
20年ぶりにその楽しさを味わうことができました。

さらに嬉しいことは90歳を超えた頭脳の老化を防ぐ目的もあり、
今は完全にはまっています。

この会は以前このメルマガで紹介しましたが、横浜市が推奨する心身の
リハビリ目的の{Bプラン」の名称の会合で、そこに集まる人たちは70歳
から80歳過ぎ、なかには90歳の人も含まれたシニアの集団で、女性が
圧倒的に多く初めは最高齢の私一人が男性でした。

ただ始めこの女性たちは麻雀を知りませんでした。

その麻雀が頭の体操になるとの狙いで、Bプランのリーダーの勧めに乗り、
初めての挑戦に挑んだのは、この会に集まる老女性達の好奇心でした。

はじめ経験者がいないため、定年後の男性1人にボランティアで指導を
お願いし、また私も経験者として教える立場となり、昔の経験で麻雀の
面白さを皆さんに伝えました。

さて、すこし麻雀の基本的なゲームの内容を紹介しましょう。

ゲームはトランプのカードに相当するような麻雀牌(パイ)を使い、
4人1組でこの牌を並べルールに従い役作りをし勝ち負けを争います。

その麻雀牌の表面には派手に色付きデザインされた模様があり、見方に
よっては美しく派手です。

牌の種類は大きく分けて3種類、一番多いのは数字と模様と数が異なる
数牌(スウパイ)で、萬子(マンズ)筒子(ピンズ)索子(ソウズ)と
呼ばれる3種類があり、それぞれが1から9までの牌が4枚ずつで、
合計で108枚。

次に字牌(ツウパイ)の白(パイパン)發(リュハ)中(ホンチュウ)の
三元牌が12牌、東(トン)南(ナン)西(シャア)北(ペイ)の四風牌
(スウフウパイ)が16牌で合わせて136牌と多いです。

トランプのカードがジョーカー含め53枚、花札の48枚と比べると牌の数が
圧倒的に多いので、それだけゲーム内容が複雑です。

それが面白さになります

正方形のテーブルに4人が向かい合って座り、136枚の四角の牌を各自
34枚の2段重ねの一列の山を目の前に各自並べます。

席順は東(トン)南(ナン)西(シャア)北(ペイ)と並び、
東が親となって順番に牌を取ります。

まず山に積んだ牌を、各々が順序良く4個づつ3回と最後1個を取り、
合計13個づつ持ってきて並べそれを配牌(ハイパイ)と言いゲームの
準備ができます。

配牌は数字牌から字牌までばらばらに来ます。

まずスタートは東の風の親で1個多い14個の牌を摂り、いらない牌を
1個捨てることから始まります。

その後は次の下家(シーチャ)で南の風の人が山から牌を1個積もり、
配牌の中のいらない牌を捨てます。

親の真向かいは対面(トイメン)で西の風で同じよう牌を積もって捨て、
その次は親から見て左側の上家(シャンチャ)で北の風で同じよう
積もっていらない牌を捨てます。

その繰り返しで配牌された牌が新しい積の牌で変わり、同じ種類の牌を
3個づつそろえて4組(面子メンツ)を作り、あと一つは2個の牌で雀頭を
作りますと完成であがれます。

言葉で書くと難しく理解できないかもしれませんが、牌の種類の多さと
その組み合わせなど無限にあり、その組み合わせにより点数と、役の違いで
1倍(1翻イーハン)の1000点から、2倍(2翻リャンハン)3倍(3翻サンハン)
多いのは6倍(6翻リュウハン)まであり、それ以上は最高点の
満貫(マンガン)で最高は親の場合48000点にもなります、役の数も
40前後あり役の違いにより点数の開きにもなります。

この点数支払いは最初各自に配られた持ち点25000の点棒で支払いされ、
最期にこの点棒が多い人が勝ちとなり、少ないと負けです。

少し専門の分かりにくい言葉が多いですが、中国発祥のゲームだけに
中心用語は中国語で、それに日本語が交じり合うい、役の名前から
倍率まで基本的には中国語で呼ぶのが特徴です。

さて私が週に2回行うBプラン麻雀相手は、前に述べたよう身体に若干の
ハンデがあるシニア仲間で女性が多いです。

これらのシニア女性が初めて麻雀の牌を握った時「私にできるかしら、
難しそうだから」「この多くの模様の牌を覚えられるかしら」と心配顔
でしたが、牌を並べ教えられた通り手持ちの配牌が、積も牌によって
変わりやがて上がり勝った時、手順の変化の面白さが分かってくるほどに、
はまり込んできました。

始めてからやがて1年近くになり、配牌から次々の自摸牌で変化し
メンツ(面子)を作る手順もわかってきました。

しかしいまでも「この場合どうしたらいいの」などゲーム中でも相手の
私に聞いてくるおおらかさがあり、勝ち負けの結果より、どのようにして
完成させ上がりにもっていくかに興味があるようです。

このように参加した女性群はこの1年の間に、麻雀ゲームの面白さに魅了
されたのは確かです、好きこそ物の上手なりの言葉通り驚くほどの進歩です。

その後新しいメンバーもしだいに増えて、最近は3卓使用し12人にも
なりました。

  「脳トレと 始めた麻雀 病みつきに」

  「リーチ ロン あがって喜び 抗老化」

  「満貫も チョンボもあって 泣き笑い」

  「ポン チーと 鳴いたが役なし あがりなし」

皆さん楽しんでの挑戦ですが、個人差も出てきたようで慎重に手堅く
リーチ麻雀を狙う人、出た牌をポン、チー、カンと鳴いて手札を開く人、
それぞれの性格と能力が分かるのも面白いです。

共通しているのは上がることができても、この役が何点なのか
何倍(何翻)なのか、まだわからないことです。

たしかに上がり方や内容により点数が変わります、これを覚えるまでには
まだ時間が必要でしょう。

さらに難しい中国的名前の使い方も苦労です、これも慣れてきて時間が
たつうちに、やがてできるようになるでしょう。

ただ老人になると計算に時間が掛かます、また人によっては厄介で面倒な
ことは考えず、まして計算など相手任せにしても許されるのも年齢の
厚かましさです。

だが出来たら小学生時代から習った計算に挑戦することも頭の若返りです。

そもそも勝負事は昔から性格、頭の良し悪しと、人間としての運気の
強弱など、それにより人により生き方の強い人と弱い人の差が出ると
言われています。

その通り、私達の麻雀仲間も1年もたたぬ期間の麻雀ですが、なんとなく
性格や人格そして頭の良しあしの違いがわかるような気がします。

それと最初に大事なこととして皆さんにお願いしたのは、麻雀のルールを
覚えることは勿論、4人で行うゲームだけにお互いの存在を意識し、
マナーを守り失礼な行為をやらない事、また自分だけに没頭し奇声を
発したり、感情の喜怒を態度や言葉に出さないことなども最初に
お願いしました。

すこし窮屈な思いもした人もいたでしょうが、麻雀は紳士のゲーム、
お互いをリスペクトすることが大事で長続きの秘訣ですし、そんな
付き合いができることが人間としても成長でしょう。

これは私たちの仲間だけの話でなく、麻雀ゲームを楽しむすべての人の
心がけでしょう。

  「喜寿過ぎて 覚えた中国語 ポン チー ロン」

  「点数が 幾らかわからず ロンをして」

  「苦労して あがった点数 これなんぼ」

  「麻雀で わかる頭脳と 性格も」

さて私も92歳と9ヶ月、16歳から始めてた麻雀経験は、休んでた時期も
ありますが76年の長きになります。

最近は体力も気力も衰えてきていつまで麻雀を続けられるかと考える時も
ありますが、今日現在はまだまだ麻雀の技量はそれなりと思いますし、
また問われるままに指導もできます。

傍から見ると90歳過ぎても麻雀ができる元気があると見ますか、麻雀を
楽しんでいるから元気でいられ頭も衰えないと見ることも出来ます。

そのどちらも正しく、麻雀と言う魅力のあるゲームがあるから、
脳が衰えないのかもしれません。

ただはっきり言えることは、麻雀は勝負勘と言う不確かな自信と、
自分の頭の良さを信じて勝負し、それで運あると思い込みが、
うぬぼれていることが脳トレに繋がっているようです。

自分の思い込みが成就した時の喜びの再現を追い求めているから、
次の機会を楽しみにするのがこのゲームです。

その頭の良さと能力の高さが勝負を決める要素と考える人は幸せですが、
本当は麻雀牌の気まぐれが運気を左右していることを知らない人が多いです。

実際、70%以上は運が良いか悪いか、ツキの有り無しで勝負が決まって
いるのです。

頭の良さと、上手と思っている打ち方は、気まぐれな牌の動きには
勝てません。

ただ脳活性とボケ防止、認知症予防の目的と考えた場合、考える力と
頭脳の判断で行ったことが勝ち負けを決めた思い込みが、老人麻雀の
目的に沿ったと最後に伝えましょう。

  
  「麻雀に 勝つ目的で 老い忘れ」

2024年10月11日
おくむら よしみ